自分がまだヤンチャでよく遊んでいた頃の話です(今でもヤンチャでよく遊んでると言われますが)
俺はキャバクラとか外国人パブに毎日のように通っていた時期があった、その中でよく行ってた店で、ある外国人パブにサラっていう女の子がいた。
サラはタイ人だ、小柄で可愛くて日本人に近い顔をしていた。
日本人顔はやはり日本人にモテる、しかも若い、だからお客さんは多くて人気があった、大体外国人パブに遊びに行くのは年配のオジサマが多いけど、サラは若い日本人にもモテていて、本気で惚れて、かなり通いつめてるお客さんも多かったようだ。
俺のよく行ってた名古屋の栄の『池田公園』はほとんどがフィリピンパブでサラのようなタイ人は珍しかった、サラのいた店もフィリピンパブでサラはただ1人のタイ人だった。
だから友達も他のフィリピン人に比べると非常に少なく、お客さんについていない時は、いつも誰とも喋らずにポツンと1人でいることが多かったみたいだ。
何度かヘルプで俺の席に付いたんだけど、印象は『おとなしい子』とか『無表情な子』だった、感情を表に出さないタイプなのだろう、他のお客さんといる時もそんな感じだった。
サラがモテていたのは、若くて可愛いのもあるが、お客のスケベな行為をされるがままに拒絶しなかったこともあるだろう。
そりゃお店の中だからそんなワイセツなものじゃないが、胸を触られたり、お尻を撫でられたりされても拒絶せず、されるがままにさせている、だからサラのお客はそういうのを求めてる人が多かった。
サラはお店の近くに、店の寮みたいなアパートに住んでいた、そこもサラだけがタイ人だからそこにも仲がいい友達は居なかったようだ。
俺はサラは可愛いとは思うが、そんなに好きなタイプじゃなかったから他の子を指名してた、俺はうるさい位よく喋べる子の方が好きだしね。
サラは毎日結構お客さんが来ていた、毎日のように来る客が3人はいたからかなり売れてるなと思って見ていた、但しいつも無表情だった。
なんでこんなこと沢山知ってるかって言うと、サラは俺には結構喋るんだ、多分俺自身が別にサラに惚れてるわけじゃないし、ただのヘルプだし、スケベなことしないからだったのだろう。
サラは自分から進んで俺のとこにヘルプに来てたんじゃないかな、サラ自身は忙しいんだが、自分の客がいない時はほとんど俺んところのテーブルに遊びに来てたと思う。
ある時サラに付いた客が限度を越えた振る舞いをしてたことがあった、見ていて見苦しかったので、お店のスタッフを呼んでサラを自分の席につかせたことがあった。
その客は一見のフリーの客だったから、すぐにこちらに呼ぶことが出来た、なんで助けてやろうなんて思ったのか俺にもよくわからないんだが、とにかくサラが本当に困っているように見えたからだと思う。
サラは『アリガト、ゴザイマシタ、ホントニ、アリガト』って言って中々見せない笑顔を見せたあと
『アナタニ、キイテ、ホシイ、ハナシ、アル』
なんて急にサラが言い始めた、なんかとても深刻な顔をしていた。
サラはその時21歳だったんだが、日本は4年前からいると言う、つまり17歳から日本に来てこの仕事をしていた。
本当は17歳の子が働いてはいけないんだが、まあ昔はその辺が甘い時代だったからね、お客には20歳だと言わせられて働いていたんだそうだ。
日本に来たのは家族を養う為だ、フィリピンにしてもインドネシアにしてもタイもそうだが、アジアには貧富の差が激しい国が多い、そして日本との物価の差が約7倍はあると言う。
大人の男が1ヶ月働いて得るお金は1万円に満たないことが多いのだそうだ、だから3万円もあれば家族10人は1ヶ月食べていけるらしい。
しかもサラには病気の母がおり、治療費を捻出するためということも大きな原因として日本に来たのだ。
だから恋愛なんて悠長なことをしてる暇はない、お客はみんな人間じゃなくてお金だと思っているから、触られても何とも思わないように自分に言い聞かせて我慢をしていたのだそうだ。
ここからが話の本題だ。
サラが日本に来て3年目の冬のあるとても寒い日のこと、サラは初めて見る客についた、おとなしいその客はサラがタイ人だと知ると、急におしゃべりになった。
その客は仕事でタイと日本を行き来しているのだそうで、だからサラの故郷のこともよく知っていたし、タイの言葉もかなり話せた。
久しぶりにタイのことを話せたサラはすごく嬉しかった、その客はいろんな話を聞かせてくれた、タイで買ったお菓子とかももらって大喜びしたそうだ。
その客は1年の半分はタイにいるらしく、2ヵ月毎に交代で日本とタイを往復していた、彼は日本に帰るたびにサラのところに来ては、お土産を持って来てくれたり、タイの話を聞かせてくれたのだ。
それと、彼はとても優しかった、他の客と違って触ってこないし、嫌なことを全くしなかった、彼といる時はとても楽しくてリラックス出来た、彼はサラが唯一金じゃなく人間だと認めた日本人だったんだ。
そのうちにサラは、彼にプライベートな用事を頼むようになった。
タイにいる病気の母に渡して欲しいと、手紙とか日本のお土産とかお金とかを彼に預けて届けてもらうようになった、それだけ彼のことを信用していたのだ。
彼もまたサラにはいつも優しかったし、サラのお願いは何でも聞いてくれた。
サラも驚いたのだが、自分の家族にも向こうでよくしてくれてるらしい、母親に電話した時に家族から彼への感謝の気持ちを聞いて初めて知った、彼はなんにも言わずに黙っていろいろサラやサラの家族を助けてくれていたのだ。
サラはそのうちに彼のことをとても好きになってしまっている自分に気付いた。
彼は自分のことをどう思っているんだろうか?
彼以外のスケベなだけの客は、よくサラに『好きだ』とか『愛してる』とか『結婚しよう』と言われているが、肝心の彼だけは何も言ってくれない。
そんなサラの気持ちを知っていたのか、知らなかったのかわからないが、彼はただお店に来て楽しい時間だけを過ごして帰っていくだけだった。
彼は独身で、家族は誰もいないということは聞いていた、嘘を付くような人には見えなかったから多分本当なんだと思うと言ってた。
でっ、ここからサラからの相談。
その彼なんだが、半年前から全く連絡が途絶えてしまったらしいんだよ.....
サラは日本に4年いるんだけど、ほとんどお店と寮の往復したことしかないんだよ、買い物とかはマネージャーと呼ばれる日本人が車で週に一度だけ連れて行ってくれるだけで、その他の場所には本当に行ってない、しかもサラは同伴も危ないからと一度もしなかったんだよな。
だから日本の地理が全くわかってないし、日本のことを本当に知らないんだよ。
だからお店に来なくなってしまった彼を俺に探して欲しいと頼まれたんだ。
元気ならそれでいい、それはただ彼が自分に会いたくなくなったからだから、それはしょうがない。
彼の無事の確認と、ここに来なくなった本当の理由を知りたいみたいだった。
なんで俺に頼んだか?
それは.....
俺がタイ人みたいな顔してるからだそうだ(≧∇≦)
日本人には見えないんだと!だから親しみ持てたらしいよ(笑).....orz
サラから渡された手がかりは名刺一枚と、彼とサラが一緒に店の中で撮った写真一枚と携帯の番号とメアドのみ、俺がこの店に通い始めたのは3ヵ月前からだから実際に顔は見たことはない。
俺はまず名刺を見た、彼の仕事はお茶の製造販売らしい、今の世の中、緑茶すら海外で作られているのだ、その仕事を彼はしているようだ。
携帯はいつも圏外らしいから、これはきっと使えない、俺もかけたが繋がらなかった、まあしかしこの名刺の会社にまだいるなら話はそんなに難しくはない、どういう理由でかけるかを考えればよいだけだからな。
まあ明日お昼にでもかけるとしよう.....
まず俺はネットで彼の会社を調べた、緑茶の製造販売で全国の百貨店などに商品を卸している割と大手の企業みたいだ、俺は緑茶はあんまり飲まないから知らなかったが、会社紹介にもタイで緑茶を作っていて現地工場なんかもあると書いてあった。
なるほどな、この人はこのためにタイと日本の往復をしていたのだろうね。
次に俺はこの会社に電話してみようと思った、会社にかけるにはプライベートな用だし、いきなり見ず知らずの人がかけたら何事かと思われるから、ちょっと嘘付いて取引業者の振りをしてかけてみることにした。
彼の名刺には「海外事業部 渡辺●●(仮名)」と書いてある、俺は彼の直接の部署ではなく本社代表にまずかけてみた。
受付らしい女性が出た、俺は『いつもお世話になっております、○○株式会社の△△と申します、実は半年前に御社の海外事業部の渡辺様からお名刺を頂戴してまして、是非一度お話を伺いたいと思いましてお電話させていただいたのですが、今はいらっしゃいますでしょうか?』と聞いてみたところ.....
『渡辺は半年前に退職しております、他の者でよろしければおつなぎ致しますがどうされますか?』
やっぱりか!?
だろうなとは思った、辞めた理由はなんだろうな、今はどこにいるんだろうな?
さらに俺は聞いてみた、『ええっ!そうでございましたか!?自分は渡辺様のお人柄がとても良かったのでお取引出来ればなと思ったんですが.....ちなみに渡辺様はなぜお辞めになったんでしょうか教えて頂けませんか?プライベートの携帯も教えて頂いてたんですが、繋がらないんですよ.....』、ダメ元で聞いてみた。
『.....わたくしには理由がわかりかねますので、担当部署におつなぎしましょうか?』
やっぱダメか.....
次の作戦を考えるとしよう.....
俺はここで電話を切った。
退職しているということは、これがきっかけで連絡が無くなったのは間違いない、時期もピッタリ合う。
彼の会社の上司とか同僚ならきっと知ってると思うが、見ず知らずの他人には教えてくれないだろうし、何より怪しいからな.....
会社自体は名古屋にあるから行こうと思えば行けるけど、行っても何も出来ないしな.....
俺はその日の夜、店に行ってサラを指名した、自分の元々の指名の子が今は母国に帰っていないから丁度良かった。
これまでの経緯の説明と、何かヒントがあればと思ったのだ。
彼の実家は知ってるか?と聞いたら、三重県にお父さんとお母さんがいるが、お父さんが病気でたまに見舞いに行ってたという情報を得た、但し三重県のどこかはわからないようだが、実家もお茶の仕事をしているらしいこともわかった。
しかし情報もここまで、この情報を元に探さねばならん。
まずはネットで「渡辺」の付くお茶にかかわる仕事をしている会社を当たってみた、三重県にあったのは8つの会社だ、5つがY市とK町、3つがⅠ市だった、でも個人でネットに載ってないこともあるからこれだけではわからないのだが.....
とりあえずネットに載ってる会社を見てみた、順番に見ていったところ、何番目かの会社で、Y市の「渡辺製茶(仮名)」という会社のホームページを見た時のこと、トップページから企業紹介のページを開いてみたら従業員の働く姿を写した写真があったんだけど、その写真に何となく彼に似た感じの人が写っていたのだ。
この会社は従業員30人位の小さな会社で、写真に写っている働いている人も年配の人が多いのだが、彼だけは何となく若く見えた。
この会社はチェックだけして他の会社を見たが、彼の存在はなさそうな感じだった、ダメ元でこの会社をもっと調べてみようと思った。
この渡辺製茶(仮名)は個人にもお茶を販売してくれるとのことだったので、電話してみた、設定は以前に知人がそこでお茶を買って美味しかったということを聞いて電話したということにした。
電話に出たのは年配の女性だった、愛想良い人でとても感じが良かった、この人ならなんか教えてくれるかも知れない、俺は『前に飲んだお茶が美味しかったからどこで買ったと聞いたら、そこだと聞いたので電話しました』、まずこう言った。
『ああ、そうですか~ありがとうございます、そう言ってもらえるのが私らは一番うれしいんですよ』
この人なら聞けるかなと思い、こう聞いてみた。
『ところで、社長さんはお元気なんですか?知人がすごく親切にしてもらったのでまたお会いしたいと言ってたんですよ』、こう聞いてみたら.....
『.....主人は.....あ、私は妻ですけど、病気になってしまいましてね、もう1年くらい入院してるんですよ.....』
うん、ここまでは話は合うな.....
思い切って聞いてみた。
『あの.....もしかして息子さんって●●さんっていう方じゃないですか?』
ちょっと直球過ぎたかなと思ったがもう勝手に俺の口が言ってしまってた(笑)
『はい、そうですけど、なんで息子のことを知ってみえるんですか?』
きたあああああ!!
見付けた!!
トミーリッチ
ヤーマン ジーニー速報
オムニ ビューティーの良さ
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